スポーツカーをカスタムして楽しんでいると、ある日ふと頭をよぎるのが
「このまま車検って通るのかな?」「売るとき不利にならない?」「ディーラーに断られたらどうしよう…」という不安です。
特に足回りやマフラー、シートなどに手を入れていると、
「どこまで純正に戻せば安全なのか分からない」と悩む人は本当に多いんですよね。
実は、スポーツカーの純正戻し=全部ノーマルに戻すことではありません。
大切なのは「目的に合わせて、戻すべきポイントを見極めること」です。
車検を通すためなのか、ディーラーでメンテナンスを受けたいのか、
それとも将来的な売却を見据えているのか――
この目的の違いによって、求められる“純正度”は大きく変わります。
この記事では、スポーツカーオーナーが一番迷いやすい
「純正戻しはどこまで必要なのか?」というテーマについて、
- 車検に通るための現実ライン
- ディーラー対応で問題にならない基準
- 売却時に損をしない判断ポイント
この3つを軸に、実際の流通・整備・査定の現場目線でわかりやすく解説していきます。
「戻しすぎて損した…」「戻さなくて失敗した…」
そんな後悔をしないために、ぜひ最後まで読んでみてくださいね😊
なぜスポーツカーは「純正」が重視されるのか
スポーツカーの世界では、「カスタム=個性」という価値観がある一方で、
車検・売却・ディーラー対応の場面では、なぜか「純正が一番」と言われがちです。
これ、オーナー側からすると少し理不尽に感じますよね。
お金も時間もかけて仕上げたのに、評価されないどころかマイナスになることもあるわけですから…。
でも実は、この「純正重視」にはちゃんとした理由があります。
感情論ではなく、制度・市場・立場の違いから生まれているんです。
① 車検制度は「安全性」と「客観性」を最優先する
日本の車検は、カッコよさや性能ではなく、
「誰が見ても安全と判断できるか」が基準です。
そのため、
- 最低地上高が数ミリ足りない
- タイヤがわずかにはみ出している
- 音量や証明書の確認が取れない
こうしたグレーな状態は、基本的にNG扱いになります。
純正パーツは、最初からこの基準を満たす前提で設計・認証されているため、
検査側としても「確認が不要=判断が早い」というメリットがあるんですね。
② 中古車市場は「次の買い手」を最優先する
売却時に純正が評価されやすい理由は、とてもシンプルです。
中古車は「どれだけ多くの人に売れるか」が価値を決めます。
つまり、万人受けする状態ほど高く評価されやすい、ということ。
カスタムされた車は、
- 好みが合わないかもしれない
- 使い方が荒かったのでは?と疑われる
- メンテナンス履歴が読みにくい
といった不安要素を抱えられがちです。
その結果、一般的な買取店やディーラー下取りでは、
「ノーマルのほうが売りやすい」=「ノーマルのほうが高く買える」という評価になります。
③ ディーラーは「合法」よりも「責任」を重視する
「これ、車検対応ですよね?」
そう聞いても、ディーラーに入庫を断られた経験がある人、実は少なくありません。
その理由は、ディーラーが見ている基準が
「合法かどうか」ではなく「責任を持てるかどうか」だからです。
純正部品であれば、メーカーとして性能・安全性・耐久性を把握しています。
でも社外パーツの場合、
- 取り付け状態は適切か
- 経年劣化はどうか
- 万一トラブルが起きたら誰が責任を取るのか
ここが曖昧になるため、リスク回避として入庫拒否されるケースがあるんですね。
「合法」と「歓迎される」は別物
ここまでの話をまとめると、とても大事なポイントが見えてきます。
それは、
「法律的にOK」=「どこでもOK」ではないということ。
車検、売却、ディーラー対応。
それぞれ立場も目的も違うからこそ、
求められる“純正度”にも差が生まれます。

次の章では、実際に
「ここまではOK」「ここからは戻したほうが無難」という
車検・ディーラー対応の現実ラインを具体的に見ていきましょう。
車検・ディーラー対応の“現実ライン”
ここからが、いちばん気になるところですよね。
「結局、どこまでならOKで、どこから戻すべきなの?」という話です。
先に結論を言うと、車検・ディーラー対応の現実ラインは
“安全性が客観的に確認できるかどうか”で決まります。
見た目が派手かどうかよりも、
数値・証明・基準がハッキリしているかが重要なんです。
最低地上高|9cmを切ると一発アウト
車検で必ずチェックされるのが最低地上高です。
ホイールベース250〜299cmの乗用車では、9cm以上が必要になります。
ここで注意したいのが、
- エアロの一番低い部分
- マフラーのタイコ
- 補強バーやフロア下面
「自分では当たらないと思っていた場所」が測定対象になることも珍しくありません。
ギリギリの場合は、車高調で少し上げるだけでクリアできることも多いので、
無理に全部純正に戻す前に数値を優先して考えましょう。
ハミタイ|2mmでも見逃してもらえない
タイヤ・ホイールがフェンダーからはみ出している、いわゆるハミタイ。
これは本当にシビアです。
「ちょっとだけなら大丈夫でしょ?」と思いがちですが、
わずか2mmでも不合格になる可能性があります。
特にディーラーはここをかなり厳しく見ます。
なぜなら、後から指摘されると責任問題になるからです。
ギリギリの場合は、ラバーフェンダーモールなどで対処できるケースもありますが、
不安なら純正ホイールに戻すのが一番確実です。
マフラー|「車検対応」の証拠がすべて
マフラー交換で重要なのは、音そのものよりも
「保安基準適合を証明できるか」です。
具体的には、
- JASMA認定・保安基準適合の刻印
- 対応車種・年式が一致しているか
- 著しい音量劣化が起きていないか
このあたりが見られます。
音量は年式によって基準が違いますが、
おおむね96〜103dB以下が目安です。
「昔は通ったのに今回はダメだった」というケースは、
経年劣化で音量が上がっていることも多いんですよ。
灯火類|見た目より“正しく光るか”
ヘッドライトやウインカーは、カスタムしている人ほど要注意です。
- 光軸がズレていないか
- 色が白・黄色の範囲に収まっているか
- レンズ割れ・曇りがないか
社外品でも問題ない場合は多いですが、
光り方が純正と違うだけで指摘されることもあります。
ディーラー入庫を考えるなら、
ここは純正に戻しておくとトラブルが起きにくいポイントです。
シート・内装|「車検対応」の表示が命
BRIDEやRECAROなどの社外シートは、
車検対応モデルであれば基本OKです。
ただし、
- 車検対応ステッカーが剥がれている
- 固定方法が不適切
- ロールバーにパッドがない
こうした状態だと、不合格になることがあります。
特にディーラーは内装安全性に敏感なので、
不安なら純正シートに戻す判断もアリです。
足回り・アーム類|ここが一番「純正戻し」になりやすい
ロアアームやトーコンアームなどの社外パーツは、
純正戻しを求められやすい代表例です。
理由はシンプルで、
- 強度証明が確認できない
- 構造変更が未公認
- 事故時の責任範囲が不明
このリスクをディーラーも検査側も嫌うからです。
ここは無理をせず、
安全性に直結する部分ほど純正に戻すと覚えておくと判断しやすくなります。

ここまでを見ると分かると思いますが、
純正戻しが必要かどうかは部位ごとに考えるのが正解です。
車検前に必ずやっておくべき事前チェック
「純正に戻す前に、まず何をすればいいの?」
ここを飛ばしてしまう人、実はかなり多いです。
でも正直に言うと、
この事前チェックをやるかどうかで、出費も手間も大きく変わります。
なぜなら、
戻さなくてもいい部分まで純正に戻してしまうケースが本当に多いからです。
警告灯は「点いていなくても安心できない」
車検で一発アウトになりやすいのが、エンジン・排ガス・電子制御系のトラブルです。
よくある勘違いがこちら。
- 警告灯が点いていないから大丈夫
- 走れているから問題ない
- 前回の車検は通った
実はこれ、どれも安心材料にはなりません。
センサー異常や排ガス関連のエラーは、
内部に履歴として残っているだけの状態でも、
検査時に指摘されることがあります。
つまり、
見た目では分からないNG要素が一番厄介なんです。
ディーラー・整備工場に行く前に「自分で確認」する意味
いきなりディーラーや整備工場に持ち込むと、
- 「とりあえず純正に戻しましょう」
- 「一度全部点検ですね」
こう言われて、
不要な作業までセットで進むことも珍しくありません。
だからこそおすすめなのが、
事前にエラー状況を把握しておくことです。
「戻す必要があるのか」
「そもそも車検以前の問題があるのか」
これを知っているだけで、判断がかなり楽になります。
車検前セルフチェックにちょうどいいツール
そこで役立つのが、OBD2対応の故障診断機です。
特にスポーツカーの場合、
排ガス・センサー・電子制御系は車検に直結するため、
事前チェックとの相性がとても良いんですよね。
私が「車検前の確認用」としておすすめしやすいのが、こちらです。
QISI公式 OBD2 故障診断機
✅ Amazonでチェックする | ✅ 楽天でチェックする
これがあると、
- 警告灯が点く前のエラー履歴を確認できる
- 車検NGにつながる項目を事前に把握できる
- 整備工場での説明がスムーズになる
といったメリットがあります。
もちろん、これで修理が不要になるわけではありません。
でも、「何が原因で落ちる可能性があるか」を知っているだけで、
無駄な純正戻しや余計な出費を防ぎやすくなります。
純正戻しは「確認してから」でも遅くない
焦って全部戻す前に、
- 本当に戻す必要があるのか
- 数値調整や修理で済むのか
- ディーラー対応が目的なのか
ここを一度整理してみてください。

次の章では、
売却時はどこまで純正に戻すべきなのかについて、
「売り先ごとの判断基準」を具体的に解説していきます。
売却時はどこまで純正に戻すべきか?
車検が無事に通りそうだと分かってくると、
次に悩むのが「売るときはどうするべきか」ですよね。
ここで大事なのは、
売却時の純正戻しに“正解は1つじゃない”ということです。
判断基準はシンプルで、
「どこに売るか」と「そのパーツに価値があるか」。 この2点でほぼ決まります。
一般的な買取店・ディーラー下取りの場合
結論から言うと、
原則として純正に戻したほうが評価は安定します。
一般買取店やディーラーは、
- 幅広い層に売れるか
- 在庫リスクが低いか
- 再販時にトラブルが起きにくいか
ここを最優先で考えます。
そのため、社外パーツが付いていると、
- 好みが分かれる
- 使われ方が分からない
- 保証しづらい
といった理由で、マイナス査定になりやすいんです。
もし純正パーツが手元にあるなら、
- 戻してから査定に出す
- 「純正パーツあり」と必ず伝える
このどちらかは、必ずやっておきましょう。
スポーツカー・カスタムカー専門店に売る場合
ここで話は一気に変わります。
スポーツカー専門店やチューニングショップ系の買取では、
「戻さないほうが高く売れる」ケースも珍しくありません。
特に評価されやすいのが、
- BBS / RAYS / WORK などのホイール
- HKS / FUJITSUBO / BLITZ のマフラー
- TEIN / CUSCO / OHLINS の車高調
こうした信頼性の高い有名ブランドパーツです。
理由は、次の買い手も「その価値」を理解しているから。
ショップ側も再販イメージがしやすく、
プラス評価につなげやすいんですね。
ただし、
誰でも知っている=必ず加点されるわけではありません。
取り付け状態が雑だったり、
使用状況が荒いと判断されると、逆に評価を下げることもあります。
パーツ単体で売ったほうが得なケース
もうひとつの選択肢が、
「車は純正に戻して、パーツは別で売る」方法です。
特に、
- 高価なホイール
- 人気車種専用の車高調
- 状態の良い有名ブランドパーツ
このあたりは、
ヤフオクやフリマアプリで個別に売ったほうが利益が出やすいことも多いです。
ただし注意点もあります。
- 脱着工賃が高くつく
- 売れるまで時間がかかる
- 梱包や発送の手間がある
これらを差し引いてもプラスになるか、
冷静に計算してから判断しましょう。
「全部戻す」が必ずしも正解じゃない
売却時の純正戻しでありがちな失敗が、
「とりあえず全部戻したけど、結局ほとんど評価が変わらなかった」
というパターンです。
大切なのは、
どこで・誰に・どう売るかを先に決めること。

次の章では、
純正戻しで後悔しないための準備ステップを、
実践的にまとめていきます。
純正戻しで失敗しないための準備ステップ
ここまで読んで、「戻す・戻さない」の判断軸は見えてきたと思います。
でも実際に動く段階で多いのが、準備不足による失敗です。
純正戻しは、勢いでやるとほぼ確実に損します。
だからこそ、順番と考え方がとても大切なんです。
ステップ① 現状把握とパーツの仕分け
まずやるべきは、「今どうなっているか」を正確に把握すること。
具体的には、
- 装着している社外パーツはどこか
- それは車検対応なのか
- 競技専用品(公道不可)ではないか
ここを一度、紙やメモアプリに書き出すだけでも整理しやすくなります。
同時に、
純正パーツが手元にあるか・欠品していないかも必ず確認してください。
ステップ② 「安全性に直結する部分」から優先する
全部を一気に戻そうとすると、
時間もお金も一気に持っていかれます。
優先順位としては、
- 足回り・アーム類
- シート固定・ロールバー周辺
- 灯火類・ブレーキ関連
こうした安全性に直結する部分から考えるのが基本です。
逆に、
- ホイール
- マフラー
- エアロ
このあたりは、
数値や証明でクリアできるなら必ずしも純正である必要はありません。
ステップ③ 書類と証明を揃える
意外と見落とされがちですが、
書類の有無で評価が大きく変わることがあります。
具体的には、
- パーツの取扱説明書
- 保安基準適合証・保証書
- 整備記録簿
- 構造変更・公認改造の書類
これらが揃っていると、
- 「ちゃんと管理されてきた車」
- 「安心して次に売れる車」
という評価につながりやすくなります。
ステップ④ 「戻しすぎ」を疑う
準備を進めていると、
「ここも戻したほうがいいかな?」と不安になります。
でも、その不安のまま全部戻すのは要注意です。
一度立ち止まって、
- 車検が目的なのか
- ディーラー入庫が目的なのか
- 売却が目的なのか
この目的をもう一度確認してみてください。
目的が違えば、
必要な純正戻しの範囲も変わります。
純正戻しは「段取り」で9割決まる
純正戻しで後悔する人の多くは、
「考える前に動いてしまった人」です。
逆に言えば、
- 現状を把握して
- 目的を決めて
- 優先順位をつける

これができていれば、
無駄な出費も手間も、かなり減らせます。
まとめ|純正戻しは「元に戻す作業」ではなく「価値を守る判断」
スポーツカーの純正戻しというと、
「とにかくノーマルに戻さなきゃいけないもの」
そんなイメージを持っている人も多いと思います。
でも実際は、
純正戻し=全部戻すことではありません。
この記事でお伝えしてきた通り、大切なのは
- 何のために純正に戻すのか
- どこまで戻せば目的を達成できるのか
- 戻さなくても評価を落とさない部分はどこか
この判断です。
車検なら「安全性と数値がクリアできているか」。
ディーラー対応なら「責任を持って扱ってもらえる状態か」。
売却なら「次の買い手が安心して選べるか」。
それぞれ求められる基準は違いますし、
同じカスタム内容でも評価が真逆になることもあります。
だからこそ、
不安だから全部戻すのではなく、
根拠を持って戻す・戻さないを選ぶことが重要なんです。
私は、スポーツカーの純正戻しは
「次のオーナーが安心して乗れる状態を証明する作業」
だと思っています。
カスタムを楽しんできた時間も、
その車と過ごした思い出も、
きちんと価値として残せるように。
この記事が、
あなたのスポーツカーライフを後悔のない形で次につなげる、
そんな判断の助けになればうれしいです😊
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よくある質問
- Q車検対応パーツなら純正に戻さなくても問題ありませんか?
- A
基本的には、車検対応パーツであれば純正に戻す必要はありません。
ただし重要なのは、「対応していることを客観的に証明できるかどうか」です。保安基準適合の刻印が確認できない、証明書が見当たらない、
または経年劣化で性能が落ちている場合は、
車検やディーラー入庫で指摘される可能性があります。「対応品だから大丈夫」と思い込まず、
実際の状態と証明書の有無まで含めて確認しておくと安心です。
- Q純正パーツが手元にないと査定は大きく下がりますか?
- A
必ず大幅に下がるわけではありませんが、
評価が安定しにくくなるのは事実です。一般的な買取店やディーラー下取りでは、
「純正に戻せる余地があるかどうか」が安心材料になります。純正パーツがない場合、
再販時に追加コストがかかると判断され、
その分が査定に反映されることがあります。一方で、スポーツカー専門店では、
社外パーツの内容や状態次第で評価が変わるため、
必ずしも不利になるとは限りません。
- Qディーラー入庫と車検では基準が違うのですか?
- A
はい、違います。
車検は保安基準を満たしているかが判断基準ですが、
ディーラー入庫はそれに加えて、
「責任を持って整備できる状態か」が重視されます。法律的には問題なくても、
社外パーツの取り付け状態や安全性に不安がある場合、
ディーラー側の判断で入庫を断られることがあります。ディーラー対応を重視するなら、
車検基準よりも一段厳しい目線で状態を整えておくと、
トラブルを避けやすくなります。


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