「スポーツカーって、やっぱり燃費が悪いよね」
実際に乗り始めてから、そう感じている人は少なくないと思います。
カタログにはそれなりの燃費数値(WLTC燃費)が書かれているのに、
実際に給油してみると「思ったよりガソリン減るの早くない?」と感じてしまう。
維持費を意識し始めたスポーツカー初心者ほど、ここで不安になりますよね。
でも結論から言うと、
「スポーツカー=燃費が極端に悪い車」というのは、少し単純すぎる考え方です。
同じ車に乗っていても、
・燃費が思ったより伸びない人
・「意外と悪くないかも」と感じている人
がはっきり分かれるのが、スポーツカーの特徴でもあります。
その差を生んでいるのは、車そのものよりも、
WLTC燃費の捉え方・運転の仕方・使われ方であるケースがほとんどです。
この記事では、
- なぜWLTC燃費と実燃費に差が出るのか
- 実燃費が伸びない人に共通する運転・使用環境
- 「ハイオク=燃費が良くなる」という誤解
- 維持費を無理なく抑えるための現実的な考え方
といったポイントを、分かりやすく整理していきます。
「燃費が悪いから失敗したかも…」と悩む前に、
まずはなぜそう感じているのかを一緒に整理していきましょう 🙂
結論|スポーツカーの燃費が悪く感じる最大の理由
先に結論からお伝えします。
スポーツカーの燃費が「思ったより悪い」と感じる最大の原因は、
WLTC燃費=実燃費だと思い込んでしまうことです。
WLTC燃費は、あくまで一定条件下で測定された参考値であって、
日常の走り方や使い方をそのまま反映した数値ではありません。
特にスポーツカーの場合、
- アクセル操作が鋭くなりやすい
- 短距離走行や街乗りが中心になりやすい
- スポーツモードを使う機会が多い
といった要素が重なり、
実燃費がWLTC燃費より大きく下振れしやすい条件が自然と揃います。
つまり、燃費が悪く感じるのは「車の性能が低いから」ではなく、
スポーツカーというジャンルの特性と使われ方の結果であることがほとんどです。
逆に言えば、
燃費が極端に悪化している人には、共通する使い方や環境があるということでもあります。

次の章では、
なぜWLTC燃費と実燃費にここまで差が出るのかを、まず基礎から整理していきます。
なぜWLTC燃費と実燃費に差が出るのか
まず理解しておきたいのが、
WLTC燃費と実燃費は、そもそも同じ前提で測られていないという点です。
WLTC燃費は「理想に近い条件」での数値
WLTC燃費は、決められた試験モードに基づき、
室内のテスト環境(シャシダイナモ)で測定されています。
そのため、
- 渋滞は発生しない
- 急加速・急減速はしない
- 気温や路面状況は一定
- エアコン使用も最小限
といった、かなり燃費に有利な条件が揃っています。
これは「数値をごまかしている」という話ではなく、
異なる車同士を公平に比較するための基準として必要な仕組みです。
実燃費は「現実の使われ方」がそのまま出る
一方、実燃費は、
- 信号待ちや渋滞
- 短距離走行の繰り返し
- ドライバーごとのアクセル操作
- エアコン・電装品の使用
といった日常の条件がすべて反映されます。
特にスポーツカーは、
アクセルレスポンスが良く、エンジン回転も上がりやすいため、
無意識のうちに燃料を多く使ってしまいやすい傾向があります。
このため、
「WLTC燃費より実燃費が20%前後悪くなる」
という結果自体は、決して珍しいものではありません。
WLTC燃費と実燃費のズレについては、
こちらの記事でも詳しく解説しています。
スポーツカーは「燃費が悪く見えやすい」ジャンル
さらにスポーツカーの場合、
- パワー重視のエンジン制御
- 低回転・低負荷時の効率が高くない
- 排気量・気筒数が多めな傾向
といった設計上の理由から、
街乗り中心だと燃費が伸びにくいという特徴もあります。
ここまでを見ると、
「燃費が悪い=欠陥」ではなく、
スポーツカーの性格として自然な結果だということが分かってきます。

次の章では、
その中でも特に実燃費が伸びない人に共通する行動や環境を、具体的に見ていきましょう。
実燃費が伸びない人の共通点【運転・環境編】
同じスポーツカーに乗っていても、
実燃費が「思ったより悪い人」と「そこまで気にならない人」が分かれるのは、
運転の仕方や使われ方に明確な差があるからです。
まずは、実燃費を大きく左右しやすい
運転習慣・使用環境から見ていきましょう。
急加速・スポーツモードを多用している
スポーツカーは、少しアクセルを踏んだだけでも、
気持ちよく加速してくれるのが魅力ですよね。
ただし、
- 信号スタートで毎回強めに踏む
- 追い越しのたびに全開に近い加速をする
- 街乗りでも常にスポーツモード
といった使い方をしていると、
燃料消費が一気に増えてしまいます。
スポーツモードは、
- スロットルレスポンスを鋭くする
- 高回転まで引っ張るシフト制御になる
という設定が多く、
「楽しい代わりに燃費は犠牲になる」モードと考えるのが正解です。
楽しむ場面と、日常移動の場面で
モードを使い分けるだけでも、実燃費は大きく変わってきます。
短距離走行・冷えた状態のまま使うことが多い
スポーツカーに限らずですが、
エンジンは温まってから本来の効率を発揮します。
しかし、
- 通勤が片道数km
- 買い物メインでちょい乗りが多い
- エンジンが温まる前に停止
こうした使い方が続くと、
燃費はどうしても悪化しやすくなります。
特にスポーツカーは、
冷間時に燃料を多めに噴射する制御が入りやすく、
短距離走行との相性が良くありません。
この「短距離運用」は、燃費だけでなく車への負担も大きくなります。 詳しくは以下の記事で解説しています。
渋滞やエアコン使用が多い
都市部中心の使用や、
夏冬のエアコン常用も、実燃費を押し下げる大きな要因です。
- 発進・停止の繰り返し
- アイドリング時間の増加
- エアコンによるエンジン負荷
これらが重なると、
WLTC燃費との差が一気に広がるのは自然な結果です。
ここまでを見ると、
「燃費が悪い」と感じている人ほど、
実は燃費に不利な条件を複数抱えていることが分かります。

次は、運転以外の要素である
車両状態が燃費に与える影響を見ていきましょう。
実燃費が伸びない人の共通点【車両状態編】
運転の仕方に気をつけていても、
車の状態そのものが原因で実燃費が落ちているケースも少なくありません。
特にスポーツカー初心者ほど、
「走りに問題がなければ大丈夫」と思いがちですが、
燃費はかなり正直に車両状態を反映します。
タイヤ空気圧をほとんどチェックしていない
実燃費に最も影響しやすく、
それでいて見落とされがちなのがタイヤ空気圧です。
空気圧が低い状態では、
- 転がり抵抗が増える
- 加速に余計な力が必要になる
- 結果として燃料消費が増える
という悪循環が起こります。
しかも空気圧低下は、
- ハンドリングの悪化
- タイヤ寿命の短縮
- 高速走行時の安全性低下
にも直結するため、
燃費以前に必ず管理すべきポイントです。
空気圧管理を習慣化するなら、
簡単に測れて精度も安定しているエアゲージがあると安心です。
エーモン(amon) エアゲージ スタンダードグレード
✅ Amazonでチェックする| ✅ 楽天でチェックする
不要な荷物・空気抵抗を増やしている
燃費は、
車両重量と空気抵抗の影響も強く受けます。
例えば、
- 常に積みっぱなしの荷物
- 使っていない工具・洗車用品
- 常設したままのキャリア類
こうした積み重ねが、
じわじわと実燃費を悪化させていきます。
「少しくらい大丈夫」と思われがちですが、
スポーツカーは車重が比較的軽いため、
数十kgの差でも体感・燃費の両方に影響が出やすいのが特徴です。
車の状態を数値で把握していない
見た目や走行感覚に問題がなくても、
- センサーの軽微な異常
- 燃調や学習値のズレ
- エラー未満の不調
が原因で、燃費だけが悪化しているケースもあります。
こうした状態は、
警告灯が点かない限り気づきにくいのが厄介なところです。
簡単なチェック手段として有効なのが、
OBD2スキャナーによる自己診断です。
LAUNCH CR3001 OBD2スキャナー
✅ Amazonでチェックする| ✅ 楽天でチェックする
「燃費が急に落ちた」「理由が分からない違和感がある」
そんなときに、数値で状況を把握できるだけでも、
無駄な不安や出費を減らすことにつながります。

次は、スポーツカー乗りが誤解しやすい
ハイオクガソリンと燃費の関係について整理していきましょう。
ハイオクと燃費の誤解
スポーツカーの燃費について語るとき、
ほぼ必ず出てくるのが「ハイオクって燃費いいの?悪いの?」問題です。
ここは誤解がとても多いポイントなので、
一度きちんと整理しておきましょう。
ハイオクは「燃費を良くするガソリン」ではない
まず大前提として、
ハイオクガソリン自体に、直接燃費を向上させる効果はありません。
ハイオクの最大の役割は、
- オクタン価が高い
- ノッキング(異常燃焼)を防ぎやすい
という燃焼安定性の高さにあります。
スポーツカーは、
- 高圧縮比
- 過給(ターボ)
- 高回転まで使う前提の設計
であることが多く、
ハイオク前提でエンジン制御が組まれています。
指定燃料を守らないと、逆に燃費が悪化する
ハイオク指定車にレギュラーガソリンを入れると、
- ノッキング回避のため点火時期を遅らせる
- 出力が抑えられる
- 結果としてアクセル開度が増える
という制御が入りやすくなります。
その結果、
「安いガソリンを入れたのに燃費が悪くなった」
という本末転倒な状態になることも珍しくありません。
一方で、
- レギュラー仕様車にハイオクを入れても
- 燃費が劇的に良くなることはほぼない
という点も覚えておきたいところです。
このあたりの誤解については、
以下の記事でも詳しく解説しています。
燃費を左右するのはガソリンより「使い方」
ここまで見てきた通り、
スポーツカーの燃費は、
- ガソリンの種類
- 銘柄や添加剤
よりも、
- 運転の仕方
- 使用環境
- 車両コンディション
の影響をはるかに強く受けます。
「ハイオクだから燃費が悪い/良い」と考えるのではなく、
指定燃料を守ったうえで、どう使うかに目を向けることが大切です。

次は、ここまでの内容を踏まえて、
実燃費を少しでも改善するために、今日からできることを整理していきましょう。
実燃費を改善するために今日からできること
ここまで読んでいただくと、
スポーツカーの燃費は「才能」や「当たり外れ」ではなく、
日々の使い方の積み重ねで大きく変わることが分かってきたと思います。
ここでは、
無理に我慢したり、走りの楽しさを犠牲にせずに、
現実的に実燃費を改善しやすいポイントを整理します。
急操作を減らし「一定」を意識する
燃費改善で最も効果が出やすいのは、
実は難しいテクニックではありません。
- 発進時に一呼吸おいてアクセルを踏む
- 前方の流れを見て無駄なブレーキを減らす
- 一定速度で流す時間を増やす
これだけでも、
実燃費が1〜2km/L変わるケースは珍しくありません。
走行モードを「常用」と「楽しむ用」で分ける
スポーツモードは、
走りを楽しむための最高のスパイスですが、
常用すると燃費が落ちやすいのも事実です。
- 街乗り・通勤 → ノーマル/エコ
- ワインディング・ドライブ → スポーツ
このように使い分けるだけで、
「いつの間にか燃費が悪い」状態を防げます。
空気圧・積載物を定期的に見直す
タイヤ空気圧や不要な荷物は、
一度整えて終わりではなく、
定期的にズレていくものです。
- 月1回の空気圧チェック
- 季節の変わり目で積載物を見直す
この習慣があるだけで、
燃費だけでなく、乗り心地や安全性も安定します。
「数値」に振り回されすぎない
WLTC燃費や瞬間燃費表示は、
あくまで参考指標です。
それよりも大切なのは、
- 給油1回あたりの走行距離
- 以前と比べて極端に悪化していないか
といった傾向を見ることです。
燃費を追い詰めすぎると、
スポーツカー本来の楽しさを失ってしまいます。
維持費とのバランスという視点では、
燃費だけでなく、全体像を把握することも重要です。

次は、初心者が特に勘違いしやすい
燃費に関する誤解や注意点を整理していきます。
よくある誤解・注意点
スポーツカーの燃費については、
ネットや口コミで広まりやすい誤解も多く存在します。
ここでは、初心者が特に勘違いしやすいポイントを
あらかじめ整理しておきましょう。
「燃費が悪い=失敗した車」という考えは危険
実燃費がWLTC燃費より悪いからといって、
その車が「ハズレ」だったわけではありません。
むしろスポーツカーは、
- 走る楽しさ
- エンジンフィール
- レスポンスの良さ
を優先して設計されています。
燃費だけで評価してしまうと、
スポーツカーの本質を見誤ることになりがちです。
WLTC燃費に近づけることが正解ではない
「WLTC燃費に近づける運転をしないとダメ」
と思ってしまう人もいますが、これは少し違います。
WLTC燃費は、
- あくまで比較用の基準
- 達成を目指す目標値ではない
という位置づけです。
無理に低回転・低負荷を意識しすぎると、
- ギクシャクした走り
- エンジンに負担をかける操作
につながることもあります。
燃費改善=我慢ではない
燃費を意識することと、
走りを楽しむことは、必ずしも相反しません。
- 普段は穏やかに走る
- 楽しむ場面ではしっかり踏む
このメリハリがあるだけで、
燃費と満足度は両立しやすくなります。

「燃費が悪いからスポーツカーはやめておけばよかった」
と感じる前に、
まずは使い方が合っているかを見直してみてください。
まとめ
今回は、
「スポーツカーは燃費が悪い」というイメージの正体と、
実燃費が伸びない理由について整理してきました。
改めてポイントを振り返ると、
- WLTC燃費と実燃費は前提条件がまったく違う
- スポーツカーは実燃費が下振れしやすい特性を持つ
- 運転習慣・使用環境で燃費差は大きく出る
- タイヤ空気圧や車両状態も燃費に直結する
- ハイオクは燃費向上剤ではなく「指定燃料」
という点が特に重要です。
スポーツカーの燃費は、
「車の欠点」ではなく「使われ方の結果」として現れることがほとんどです。
燃費だけを見ると不安になることもありますが、
その背景を理解すれば、無駄に落ち込む必要はありません。
私自身も、
燃費表示だけに一喜一憂していた時期がありましたが、
「傾向を見る」「楽しむ場面と日常を分ける」ようになってから、
気持ちも維持費もかなり楽になりました。
スポーツカーは、
数字を追い詰めるための乗り物ではなく、
納得して楽しむための相棒です。
この記事が、
「燃費が悪いから失敗したかも…」という不安を、
少しでも軽くするきっかけになれば嬉しいです 🙂
参考文献・出典
- Worldwide Harmonised Light Vehicles Test Procedure(WLTP)
- Real-world car emissions and fuel economy are 20% worse than advertised figures
- Fuel consumption and CO2 emissions of passenger cars in real-world driving(EU Joint Research Centre)
- 実走行における燃費性能評価に関する調査研究(国土交通省 自動車技術総合機構)
- Why do high performance cars get worse gas mileage?(Reddit / AskScience)
- Octane rating(オクタン価)
- ハイオクとレギュラーの違いとは?燃費や性能への影響(グーネットマガジン)
- Effects of Driving Behavior on Fuel Consumption(Energies, MDPI)
- ハイオクガソリンはなぜ必要?(JAF公式Q&A)
- Hypermiling(燃費向上運転)
よくある質問
- Qスポーツカーで燃費を気にするのはおかしいですか?
- A
いいえ、まったくおかしくありません。
スポーツカーであっても、
ガソリン代や維持費を気にするのは自然なことです。大切なのは、
「燃費だけで車の価値を判断しないこと」と、
「納得できる範囲で管理すること」です。楽しむ場面と、日常移動のバランスが取れていれば、
燃費を意識することは決してマイナスにはなりません。
- QWLTC燃費に近づける運転を目指す意味はありますか?
- A
参考にはなりますが、
無理に近づける必要はありません。WLTC燃費は比較用の基準であり、
日常で常に達成すべき目標ではないからです。それよりも、
- 以前より極端に悪化していないか
- 走行条件が変わっていないか
といった変化を見る視点の方が重要です。
- Q実燃費が急に悪くなったときは何を疑うべきですか?
- A
まずは以下の点をチェックしてみてください。
- タイヤ空気圧が下がっていないか
- 最近、短距離走行が増えていないか
- エアコン使用や渋滞が増えていないか
それでも原因が分からない場合は、
センサー異常や学習値のズレなど、
目に見えない要因が関係している可能性もあります。数値で状態を把握できると、
不安や無駄な整備を減らす判断材料になります。






※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。リンクを経由して商品を購入された場合、当サイトに報酬が発生することがあります。
※本記事に記載しているAmazon商品情報(価格、在庫状況、割引、配送条件など)は、執筆時点のAmazon.co.jp上の情報に基づいています。
最新の価格・在庫・配送条件などの詳細は、Amazonの商品ページをご確認ください。